2011年9月19日月曜日

ぼくらの文楽「飯田仁一郎×船山裕紀 DIYフェスのつくりかた」 講義メモ

山形で行われた「ぼくらの文楽」に行って来ました。ぼくらの文楽は音楽と講義のフェス(詳しくはオフィシャルサイト参照)で、結論から言うとほんと楽しい2日間だったんです。

で、講義の1つとして行われた、ボロフェスタ 飯田仁一郎さんと ぼくらの文楽 船山裕紀さんの対談「飯田仁一郎×船山裕紀 DIYフェスのつくりかた」がめちゃめちゃ面白かったです。iPadで終始メモってたので、少し手直ししてますけどほとんどそのまま載せます。内容について一部自主規制かけてます。


※前提:人物について

飯田仁一郎:
ボロフェスタの中心人物の一人。
バンド:Limited Express(has gone?)。
他、OTOTOYの編集長など

船山裕紀:
ぼくらの文楽 主催。
バンド:SHIFT(休止中)
他、Do it、Who are you、昆虫(イベント)



この講義は飯田さんがテーマが書かれたフリップをめくりながら進行。



◆音楽フェスとイベントの違いについて

「色」が交わるのがフェス。色はジャンルだったり、音楽以外の何かだったり。別のものとのコラボ。
1色ならばイベント

屋台はフェスだよね。スタッフの顔(表情?顔ぶれ?)

ボロフェスタは地域住民との絡みがない



◆フェスティバルの作り方

○11ヶ月前
動機を考える
・どういうフェスにするか
・なんでそういうフェスにするか

ぼくらの文楽:結婚して子どもができたことで、子どもを連れていけるフェスを作りたい
ボロフェスタ:スタッフの「来年は10周年やりましょう!」という声に応えるため

○10ヶ月前
始動
コアメンバー仲間集め/ ぼくらの文楽は6ヶ月前だった震災の影響で出資する予定の会社が被災して撤退
コアメンバーのやる気次第で大変さが全然違う

○9ヶ月前
予算
ブッキング、会場費、PA、照明、広告、内装費
ボロフェスタはXXX万、うちブッキングで半分
ぼくらの文楽はXXX万、ブッキングで半分近く

ぼくらの文楽の会場は市の持ち物で、無料のイベントならば格安だが有料のイベントなので莫大な会場費がかかる。
そのため、地域住民から市に働きかけをしてもらって格安にしてもらった。
(※始動時から街づくりを絡めてて地域住民との連携を図っていた)

○8ヶ月前
会場決め
キャパ、なぜそこかという意味、値段

ぼくらの文楽は会場は最初から決めていた(縄文の里)

ホームページ、ロゴなどを作成
ぼくらの文楽ではウェブサイトが1回リニューアルしている。最初に依頼していた人物がちょっと忙しくなり更新が遅れるようになったため。


○7ヶ月前
ブッキング
ブッキング感、メジャー感、アングラ感のバランス、時代感
ボロフェスタは地元感

ブッキング費は他のDIYフェスやイベントとの情報交換がある

ボロフェスタだと、XXXXXXが XX万円、去年の再始動したXXXXXがXX万だった(※リアルな金額発表してた)
ふっかけてくるバンドがいるにはいる

今回、ぼくらの文楽の講義の中でさかなクンをブッキングすることで話が進んでたけど、クニマスの再発見でギャラがものすごく高くなってやめた。

アーティストの返答が遅いのはほんとに困る。
ぼくらの文楽ではYさんにオファーしていたが、「出られません」という返事が1週間前にきた。
  ボロフェスタはイベント翌日にSから返事が来た。


○6ヶ月前
告知解禁
告知解禁を盛り上げる。とにかく盛り上げる。ここで盛り上げないとあとに響く。

チケット販売準備
プレイガイド、手売り、取り置き

プレイガイドの手数料は、ローソン初回20%、e+9%、ぴあ10%。プレイガイドの手数料は回数を重ねるごとに交渉で安くできる。飯田さんのイープラス安いよ、という発言に船山さんが驚いていた。

○5ヶ月前
告知宣伝
地場宣伝、Web、メディア
足を使わないフェスはDIYじゃない。地場宣伝
テレビは1回目はあんまり協力してもらえないし、莫大な宣伝費が吹っ飛ぶのでオススメしない。
Webの宣伝はその時々の流行についていく必要がある。
Do it では mixi をものすごく使ったけど、足あとつけまくりで苦情が来た。
ナタリーの効果がものすごく大きい。

○4ヶ月前
コアではないスタッフ集め
ボランティアの働きでフェスの良し悪しが決まる。ほんとありがたい。
ぼくらの文楽60人、ボロフェスタ80人。スタッフ全部で150人ぐらい?
フジでもボランティアスタッフにはお金出ないはず。

○3ヶ月前
チケット発売
一番最初にどーん!あとは低迷、最後にまた売れる。

ぼくらの文楽はオフィシャル販売の最後のほうにどーんと売れた。あと9月に入ってから。

ぼくらの文楽はチケットだけだと損益分岐点は超えない。物販次第。ドリンク飲んでね。Tシャツ買ってね。
Do it は赤字じゃなかった。


会場内のことを考える
デコレーション、屋台、動線 
ぼくらの文楽と最上ロックとどこかは依頼している建築会社が一緒で、全部同じステージで使いまわしてる。


○2ヶ月前
当日運営のことを考える
スタッフ内、発注
DIYフェスといってもさすがにPAや照明はムリなので外部委託


○1ヶ月前
最終告知
チケット売れてないと全力告知
売れてる細かいことにこだわれて余裕。

運営マニュアル作成


○1ー4日前
仕込み
会場のデコレーション、舞台、PA、リハーサル


○当日
本番
  初日、中日、最終日

ここまでやってきた中で天候により中止せざるを得なかったフリードミューンやメタモの運営はほんと残念なはず。


○本番終了後~2日後
撤収
現場で 1日~2日。すごくさみしい。

○~2ヶ月後
精算
2ヶ月くらいかかる
プレイガイドからの振込を待ってからの振込。

次回のことを考え始める



◆フェスを作って起きた事件
ぼくらの文楽
・スポンサーが被災して降りた
・メンタル系で言えないのが一つ

Do it
・XXXXXの追っかけが・・・
・DEEPSLAUGHTERのボーカルがカウント中に鎖骨を折ったが最後までやった

ボロフェスタ
・西部講堂を追い出された
(詳しいことは調べるとわかりますが)2007年、市側の許可が下りない状態で野外ステージと出演者の発表をするも、前日になって急遽野外ステージが中止になり、急遽屋内の講堂ステージにステージを2ヶ所作って開催。開催当日の午前2時に参加者に5分ずつ巻きでの演奏をお願いする。



◆フェスを作るうえで最も大切なこと
人。共通意識を持てて夢が見れる人。
気合、魂



◆その他:
・講義を入れたのはひらめき。
・ぼくらの文楽は街づくりに絡めて行くので10年スパンで考えている。なので来年もやるよ。

・年々フェスのマナーが良くなってる。



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OTOTOYでも同じ内容で対談をしてたけど(→ ぼくらの文楽×ボロフェスタ「D.I.Y.フェスティバルのつくりかた」 )、そこでしか言えないような話が聞けたり、フェスを大切にする気持ちが伝わってきておもしろかった。金額的な話は「え、そんなもん?」と思うものと「え、そんなに?」と思うもの両方あって興味深い。音楽フェスやりたいから宝くじ買おうかなぁ。

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